絵本

カテゴリー:学生の皆さんと
2020.12.09

今日は、短大で講師のお仕事でした。

 

短大には図書室があります。

蔵書も多く、また保育学科があるので、絵本もたくさん。

今日の授業では、趣向を変えて、みんなでお互いに絵本の読み聞かせを。

それぞれ学生の皆さんに、自分で自分の声に似合うと感じる絵本を一冊ずつ選んでもらいました。

なるほど、みんなぴったり・・・と納得するものばかり。

なかには、お母さんに贈られたという大好きな絵本をおうちから持ってきてくれた学生もいましたよ。

 

強弱、高低、間、緩急、織り交ぜて

表情豊かに

ことばを大切に

伝える気持ちをもって

 

 

 

 

短大の図書室には、最初の「あんぱんまん」も。

1973年に出版された、ひらがなの「あんぱんまん」

初めて見たとき、頭が小さくて怖かったのを覚えています。

茶色いマントは、つぎが当ててあって、決してかっこいいとはいえないヒーロー。

やなせたかしさんは、どうしてこんなヒーローを描いたのか不思議でした。

 

あんぱんまんの絵本の最後のページに、あとがきがありました。

そこには、やなせさん本人の気持ちが書かれていました。

 

正義はかっこいいものではない、たたかうことで自分も深く傷つく。

私たちが本当に困っていること、物価高、飢え、公害、

これらに対して、自分を犠牲にしてたたかう。

つぎはぎの焼け焦げたマントで、ひっそりと現れ、自分を食べさせて人を救っては、気楽そうに笑っている。

こんな正義のヒーローを子どもたちは好きになるだろうか。

やっぱりテレビの人気者の方がいいだろうか、と。

 

こうして生まれたヒーローは、半世紀経ついまでも大人気ですね。

まっすぐな正義は、ちゃんとみんなの心をつかみました。

 

 

 

そして、お昼に短大のお隣のパン屋さんに行ってみると、

あら、こんなパンが!

 

 

これは・・・!

 

食べてみたら、なんと中味は、チョコクリーム!!!

 

まっすぐな正義は、こどもたちの心をつかんでも、

いまどきのこどもたちの舌はつかめなかったのでしょうか。

 

 

 

がんばれ、あんぱんまーん。

 

 

 

 

 

 

 

 

フリーアナウンサー 三浦貴子

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