手話
カテゴリー:おもてなしマナー
2019.02.15
一昨日から、東京へ。
サービス介助士 アシスタントインストラクターのお仕事でした。
サービス介助士は、交通機関や観光業、販売業など1000社を超える企業で導入され、
現在16万人が取得している資格です。
高齢者疑似体験で理解を深め、
ごあいさつ、お声の掛け方、
車いすの使い方、
いすからの立ち上がりや移乗のお手伝いの仕方、
体にまひがある方の上着の着脱、
視覚、聴覚に障がいのある方のご案内の仕方など実技練習を行います。
超高齢社会の今だからこそ必要な
「おもてなしの心」と「安全な介助技術」を身につけます。
今回の受講生の皆さんは、航空会社にお勤めの方が多くお集まりです。
日本の航空会社ではありますが、配属先は、
アメリカ、オーストラリア、中国、タイ、ヨーロッパ、また国内でも遠くは北海道など、グローバル。
この受講のためだけに帰国されている方がほとんどです。
インストラクターの先輩と私の2人で、2日間の実技講習と筆記試験を担当します。
盛りだくさんの講習内容。
受講生の皆さんの真剣な視線の中、息つく間もなく次々に進行します。
その中で、先輩からのちょっとした合図に手話が使われます。
「それ、よろしく」
「ごめん」
「ありがとう」
教室の前と後ろに離れていたとしても、サッと伝わります。
手話って便利です。
手話についても、講習の中で少し触れます。
「おはようございます」、「こんにちは」、「こんばんは」のあいさつにはじまり、
「いらっしゃいませ」
「少々お待ちください」
「申し訳ありません」
「ありがとうございます」など、接客での定番用語を表情豊かに練習。
そして、最後に覚えるのがコレです。
「筆談でお願いします」
手話でごあいさつをしてしまうと、聴覚に障がいのあるお客さまは、この人は手話ができると思われます。
しっかりやりとりできるレベルであれば問題ありませんが、練習中であれば、
「ごめんなさい、筆談でお願いします」と手話でお伝えすることで、コミュニケーションを取りたいという姿勢を理解していただけますよね。
会話の最後に、お礼を添えられると、もっと気持ちが伝わりそうです。
「ありがとうございます」の手話。
左手を伏せて、左手の甲の上に立てた右手をスッと上げます。
お相撲さんが、勝利の懸賞金を行司さんからもらう場面、軍配の上で手刀を切る様子だそう。
同じ手話の動きでも、表現で変わります。
ゆっくり頭を下げながら言うと、丁寧な「誠にありがとうございます」。
ひょいっと素早く右手をあげれば、気軽なお礼に。
「サンキュ!」って感じでしょうか。
声も出して、表情豊かに。
講習中のインストラクター同士のこっそり合図の場合は、もちろん声は控えますよ。
声の分は、表情カバーします。
受講生の皆さんが驚かない程度にオーバーな顔で…
フリーアナウンサー 三浦貴子