おばあさまのエスコート

カテゴリー:ブライダル風景
2024.12.07

今日は、婚礼司会のお仕事でした。

 

新郎新婦のご家族中心の温かいご宴席です。

 

事前に、結婚ご披露宴のプログラムや演出について、

新郎新婦とお目にかかってお打ち合わせを行います。

 

新郎新婦と初めてお会いしたのは秋のこと。

新婦のウェディングドレス姿からのお色直しへおすすみの時間。

花嫁姿をお隣で手を添えて、お導きいただきたい方がおいでとのことです。

 

 

 

ご披露宴の進行のお打ち合わせでは、

新婦のお色直しへのお進みの場面、

大好きなおばあさまに、お手を添えていただくことにお願いされたとお話しでした。

杖をついて歩いている状況だけれど、おばあさまご自身が楽しみにしてくださっているから、きっと大丈夫と。

 

ところが、思いがけないことに、

ご結婚式、ご披露宴を間近に控えた日、

突然、おばあさまが他界されてしまいました。

 

深い悲しみに、ご両家は、ご結婚式、ご披露宴の延期もご検討されておいででしたが、

花嫁姿をなによりも楽しみにしていてくださったおばあさまのためにも、

予定通り、行われれることに。

 

お色直しの場面。

新婦のお色直しで、新婦のもとへマイクをお持ちします。

お色直しへのお進み、お隣をお導きいただきたいのはどなたでしょうか?

「お父さん、お母さん」

新婦ご自身のお声で、ご両親にお呼びかけいただきました。

 

おばあさまとご一緒に歩きたかったお気持ちを、

おばあさまがご一緒に歩きたかったお気持ちを、

一番近くで感じていらした、お父さま、お母さま。

 

突然のお願いに、びっくりしながら、新婦の両側へお越しくださったご両親。

笑顔と、涙と、おばあさまからのおめでとうのお気持ちと、

たくさんの想いを抱えて、

新婦の花嫁姿をお導きくださいました。

 

 

 

 

 

 

フリーアナウンサー 三浦貴子

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