長持行列
カテゴリー:ブライダル風景
2017.02.25
今日、私が司会を担当した結婚ご披露宴、新郎新婦は和のお衣裳をお召しでした。
最近は、和のご披露宴が多くなったように思います。
一説では、ご両親の世代が華やかなご婚礼を経験されているので、
お子様のご披露宴にもご自身のご婚礼当時のようなお衣裳や演出をご希望されているようです。
今日のご入場は、宮城民謡 長持唄にのせての長持行列でした。
提灯を手にした方の先導で、お嫁入り道具の入った長持を担いだ方々に伴われて、一列に並んで入場します。
お父様、お母様、世代であれば、ご媒酌人つまりお仲人さんをたてるのが通常でした。
その際のご入場も、まずは、ご媒酌人ご主人。
その後ろに新郎。
さらに、ご媒酌令夫人にお手を添えていただいた新婦が続いてのご入場でした。
ご媒酌人をお願いする方々も、ずいぶん少なくなりましたね。
宮城民謡 長持唄は、尺八の伴奏にのせて生唄でご披露いただくことが常でした。
宮城のお祝いのお席では、ご親族にひとりは、歌える方がおいででしたね。
厳粛なお嫁入りの唄ということで、入場時は、お客さまに拍手を控えていただき、
唄も、歌詞の二番か、三番か、ちょうどいいところまで歌われるまで、
司会の言葉は入らずお聴きいただくものでした。
今日のご披露宴では、ご両家のご希望もあって、少し明るく和やかに、
提灯、長持担ぎ手さんの列の間に、お二人が並んで入場。
お唄も生唄ではなくCDで、拍手やおめでとうの声を浴びながらのお進みでした。
少し形を変えても、温かいお祝いの気持ちは同じ。
宮城らしいお嫁入りの風景。
「長持唄」「御立ち酒」「さんさ時雨」。
和のご婚礼の人気にあわせて、大切な故郷の文化が、
今一度、光を浴びるのはうれしいものです。
フリーアナウンサー 三浦貴子